ホンダの伊東孝紳社長が20日、埼玉県和光市で会見し今後10年のビジョンを発表、
プラグインハイブリッド車(PHV)と電気自動車(EV)を2012年に日米で発売すると表明した。
同社はこれまで、環境車の本命としてハイブリッド車(HV)に注力。
米EVベンチャーと提携したトヨタ自動車と同様に、ホンダも“全方位”の環境車戦略に舵を切った。
伊東社長はPHVについて「中型以上のモデル向けに開発している。車のサイズや用途に最適な
ハイブリッドシステムを複数開発して搭載を進める」と強調。EVに関しても、
「航続距離や充電時間などに課題があるが、走行時のCO2排出がゼロで、新市場を創造する可能性がある」と述べた。
また、ガソリンエンジン車と同じ使い方ができることから「最も現実的な環境車」とするHVには、
引き続き力を入れ、今秋に人気小型車「フィット」のHVを発売するほか、
来年投入する次期「シビック ハイブリッド」には、同社とGSユアサとの合弁会社、
ブルーエナジーで生産するリチウムイオン電池を初めて搭載することを明らかにした。
環境技術の進化に関連して、低燃費の軽自動車を強化すると強調。
子会社の八千代工業が計画していた三重県四日市市の新軽自動車工場建設の白紙撤回を正式表明した一方で、
HVなどを生産する主力工場の一つである鈴鹿製作所で12年から軽自動車の生産を開始すると発表した。
「車体軽量化と低コスト化に寄与する新技術を構築する」としている。
ホンダが全方位の環境車戦略に踏み出したのは、さまざまな種類の環境車が“併存”する時代に
布石を打つ意味がある。伊東社長は「次世代環境車の本命がどれだ、と断言できないから、
こんなに苦労している」と述べ、将来の需要動向を予測する難しさを認めたかたちだ。
今後、ホンダの車種展開は大きく舵取りが行われることが予想されるが、その手始めとして
かつて一世を風靡した「シビック」もハイブリッドのみの展開になるという。
実に寂しいかぎりだが、いよいよ次世代の自動車への転換が本格的に始まったと言えるだろう。
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